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 寒さに間借りしてるような部屋に戻った。
 ここは8歳でガンジャを吸う弟や、親父に殴られ、蹴飛ばされたお袋が一枚の毛布で眠るこの世の底だ。神様は等しく俺にも命をくれたが、それだけでそれ以外何もしてはくれない。
 ついに俺は究極の答えを見つけた。親父が叫び、壁に向かって狂ってた。
 世界はゲットーだ。絶望のベットだ。出口が入り口につながっている迷路だ。
 見えないカルマに殺される戦場だ。地図や歴史にも載らない、捨て猫だ。
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